「すぐとけ、すぐうま!」。上地雄輔さんのテレビCMでも話題になった『液みそ』(マルコメ)が、今年10月4日、発売1年8か月で累計販売個数500万本を突破した。
日本の伝統的な調味料であり、各家庭の味の要となるみそは、新商品がなかなか認知されにくく、業界全体としても大ヒットがあまり見込めない食品だったという。そんな中、“発売3か月で出荷数100万本突破”と本誌でも昨年紹介した『液みそ』は、超特大ホームラン級の売れ行きで、発売1年目で累計販売個数300万本、20か月で500万本と、いまなお売り上げは伸び続けている。
「伝統的なみそを液状化することに、開発当初は社内でも抵抗がありました。しかし、従来のみその“溶け残ってしまう”“きれいに使いきれない”といった、消費者のリアルな要望に応えるため、開発、発売に踏み切ったんです」(マルコメ マーケティング部・須田信広さん)
実は、家庭用みその形としては、いまや定番となっている「だし入りみそ」や四角いカップ容器も、業界に先駆けて世に出したのは『マルコメ』だった。創業156年の老舗であり、柔軟にニーズを読み取る業界の革命児でもある。
「『液みそ』が好調にスタートしたことで、みそ汁のおいしさを再確認していただけたのでしょう。もっと本格的でおいしいみその味を求める声が寄せられ、化学調味料無添加の『絶品の味』を昨年9月に、みそを料理に使うかたからの要望にお応えした『お料理らくらく』、当社アンケートで“発売してほしい『液みそ』No.1”になった『赤だし』の2種を今年3月に発売し、現在5アイテムで好評をいただいています。
小学校の食育イベントなどを行いますと、子供たちから『みそ汁おいしい!』という嬉しい声が聞こえます。やはり日本人にとってみそは、今も昔も変わらない“日本の味”。今後もますますおいしくて、使いやすいみその開発に努めます」(須田さん)
※女性セブン2010年12月9日号