札幌ドームで行われた入団発表には約8000人のファンが集まった北海道日本ハムファイターズのドラフト1位・斎藤佑樹投手(22)。この晴れ姿を2007年11月に亡くなった斎藤の祖母・三喜子さん(享年81)は天国から笑顔で見守っていたに違いない。
10年ほど前に病気になって以来、足が不自由になり入院、車いす生活を余儀なくされた三喜子さん。そんな祖母を思い、斎藤は高校進学のために上京した後も、忙しい合間を縫って、日帰りでお見舞いに通っていたという。斎藤投手の友人はこう話す。
「おばあちゃんは、相当重い病気だったそうです。佑樹の活躍が励み、生きがいになっていたことを、佑樹自身、知っていたんでしょうね…」
だが10年近い闘病生活の末に、三喜子さんは他界。このとき斎藤は前出の友人にこんなことを語っていた。
「おばあちゃんに元気になってもらいたくて、頑張って投げてきた。プロになってテレビに映るようになって、活躍したら、もっと元気になってくれるはず――そう思ってきた。でも、間に合わなかった…。すごく悔しい。おばあちゃんのためにも、プロにはいって、もっともっといい選手になってみせる。きっと天国で声援を送ってくれるはずだから」
※女性セブン2010年12月31日・2011年1月1日号