資産運用には情報収集が不可欠だが、最近ツイッターをそのツールにする投資家が増えている。どんなメリットがあるのか。金融ジャーナリストの鈴木雅光氏が解説する。
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短期のトレーディングでは、ツイッターの持つリアルタイム性の魅力が、俄然、発揮されてくる。
インターネット上に展開している投資情報源としては、ツイッター以外にブログもあるが、ブログの場合、リアルタイム性という点では、どうしてもツイッターに見劣りする。何しろツイッターは、140字という限られた字数のなかでの情報しか提供できないが、それだけに今、マーケットで起きていることや、自分が今のマーケットをどう見ているかといった考え方などを、素早くフォロワーに届けることができる。
FX(外国為替証拠金取引)会社のJFXで代表取締役を務める小林芳彦氏は、自社サイトにて、本日の為替レートのレンジ予測などを、FXトレーダー向けに発信しているが、同時にツイッターでも、今の相場の状況、今後の見通しなどを文字通りつぶやいている。
小林氏はこう語る。
「情報を発信する側にとって、ツイッターは非常に便利なツール。何しろ今のマーケットを見ながら、相場の場味、見通しの修正などを発信できる。ブログはしっかり書き込む必要があるが、ツイッターならもっと手軽に書くことができるので、スピーディーな情報発信が可能だ」
このように、リアルタイム性に富んだメディアであることを考えると、ツイッターは今、マーケットで何が起こっているのかということを素早く把握するのに役立つ。特にFXで、リアルタイムトレードを行なっている投資家にとっては、素早く情報を収集するためのツールとして、力強い味方になってくれるはずだ。
仮にFXのトレードをしている人が、ツイッターで情報収集しようとした場合、ニュースソースは3つに分けられる。メディア、プロ投資家、個人投資家がそれだ。
メディアは、たとえばブルームバーグやトムソン・ロイターなどの通信社系、日本経済新聞社などの新聞社系、モーニングスターやフィスコなどの情報ベンダー系などが代表的なところだ。
ブルームバーグ通信社のツイッターを開くと、最新ニュースのヘッドラインが次々とタイムラインに上がっているのが分かる。
基本的には、ここからブルームバーグ通信社のウェブサイトに飛んで、より詳しい記事が読める仕組みになっているが、秒単位で細かくトレーディングをしている人にとっては、詳細な記事よりも、ヘッドラインでぱっと情報の要点だけが目に飛び込んでくるというくらいの方が、使い勝手が良いはず。
ちなみに為替に関する情報の頻度では、トムソン・ロイターのツイッターが、他のメディアに比べて多く、FXトレーダーにとっては参考になりそうだ。
※マネーポスト2011年1月号