本名で書いた小説『KAGEROU』で「第5回ポプラ社小説大賞」を受賞した水嶋ヒロの功績をさらに輝かせたのが「賞金2000万円」の辞退である。後に水嶋の意向を受けたポプラ社が、500万円を大雨被害を受けた奄美大島に寄付すると発表し、さらに“美談”が加わることになった。
実はその「500万円の寄付」も段ボール85箱、500万円分のポプラ社発行の書籍を約3000冊送ったというのが現実だった。
事情を知る関係者がいう。「所詮、最初から仕掛けられた受賞。あらかじめ賞金を辞退するシナリオはできていたようです。もちろん賞金を辞退したところで水嶋サイドは十分に儲けることができる。
小説などの場合、著者には10%の印税が支払われるのが出版界の慣例ですが、水嶋にはそれを超える10数%の印税が約束されているという話です。それだけでなく、仲介した女性プロデューサーにも、数%ほどの印税が支払われていると聞いています」
※週刊ポスト2011年1月7日号