海老蔵殴打事件報道でなんども耳にした「愚連隊」という言葉。暴走族やヤクザとはどう違うのだろうか。『歌舞伎町案内人』(角川書店)の編者で裏社会に詳しいフリーライターの根本直樹さんが解説する。
「そもそも愚連隊という言葉が出てきたのは終戦直後のこと。“ぐれる”が語源で、暴力団に所属しない不良少年が徒党を組んで、自称するようになりました。最近は、80年代の暴走族、1990年代のチーマーのOBのうち、いまでも悪行をしているグループが愚連隊と呼ばれています。
いまの愚連隊は“ヤクザの下部組織”のような存在です。かつてはヤクザが、飲食店の用心棒をしてみかじめ料を徴収したり、クスリを売りさばいたりしていましたが、いまは警察のマークが厳しい。愚連隊にそのようなシノギ(収益源となる仕事)をやらせて上納金を徴収しています」
愚連隊の中には振り込め詐欺や出会い系サイトの運営などを手がけている者もいるといわれ、中心メンバーの場合、シノギによって得る月収は数百万円にものぼるという。
※女性セブン2011年1月6・13日号