これまでの60回で2863組の歌手が出演してた『紅白歌合戦』。彼らの出身地を辿っていくと、意外な事実が浮かび上がってくる。
紅白歌合戦出場者数は、東京が267人と断トツ。以下、神奈川、大阪、福岡、北海道と続く。少ないのは石川・島根の1人、福井・鳥取が2人、茨城、富山・徳島・香川の3人となる。特筆すべきは沖縄である。出場者数ランキングでは8位だが、人口に対する「出場率」では全国1位。今年もHYが初出場するなど、一番の急成長地域といえる。
沖縄の音楽事務所「ファンミュージック」取締役の東風平朝成氏は、今の隆盛について、こう語る。
「沖縄には東京で失われたコミュニティがしっかり残っていて、音楽が地域に根づいているという指摘がある。まさにその通りだと思います。確かに、若者は先輩や近所の人に揉まれて音楽をやっていますから」
※週刊ポスト2011年1月7日号