花の82年組のアイドルとして一世を風靡しながらも、常に「今を生きる」ようにして時代を駆け抜けてきた小泉今日子(44)。2月5日に公開される映画『毎日かあさん』でも主演を務める小泉が“今の自分”について、自分の言葉で語った。
「こころの核の部分にある少女をいつまでも持っていること。これが今の私を作り上げてきたものなんです。でも、それを誰かに見せたいとは思わないし、見せないように生きてきたんです。庭の草むしりをしているときや料理しているとき、ボタンをつけなおすとき。むしろ、ひとりでいるときに意識している感覚なんですね。若いときは少女から離れていこうと意識していました。けれど、これから老いという“進化”がはじまるので、少女の部分を意識的に大切にしていきたいと思っているんです」
あまたいる女優の中でも彼女は美しく、そして可愛らしく年を重ねている女性のひとりだろう。
「四十肩になった自分にクスッと笑えたりもして、年老いていく自分が可愛いとさえ思うときだってあります。四十路を超えるとともに、自分の思考と身体がようやく横一列に並ぶようになった。人からかっこ良く見られたいとか、無理して背伸びしてみようという感覚もなくなり、良い意味で自分の身の丈を認められるようになってきた。今がちょうどいいんですね」
※週刊ポスト2011年1月21日号