『小沢一郎 嫌われる伝説』の著者・渡辺乾介氏による、民主党・小沢一郎議員への独占インタビュー。話は、民主党代表選で小沢氏が掲げた地方自治体の裁量で自由に使える「一括交付金」、さらに小沢氏なりの「官僚論」に及んだ。
* * *
小沢:「一括交付金は絶対にやらないとだめですね。それは地域の活性化、地方の自立、そして行政コストの削減、あらゆる面から絶対にやらなければならないことだと思います。
公共事業であれ、社会保障であれ、お金は結構あるんです。問題はどこでどう使うかです。地方で使えばいいんです。そこを僕はいうんですよ。僕は何も、官僚を排除しているわけじゃない。官僚でも優秀な人ほど、そのことはよくわかっていますよ。国の官僚は国のことに専念すればいいんです。何で、田舎の道路をどうやって通すとか、こうするとかやってるの? そんなのは全部、地方に任せろと。官僚は国家レベルのことをやればいい。
例えば、社会保障にしても、もう事実上、全部地方がやっているんです。それなら、みんな地方にお金も渡して任せればいい。そうすると、地方ではお金をもっともっと有効に幾らでも使える。全体では今ほどお金をかけなくてもよくなる。地方で自由にお金を使えるんならね。そういう形で地域の活性化と自立を進めていくことが、雇用の拡大にもつながるし、一番いいと思います」
※週刊ポスト2011年1月21日号