明るい良い年でありますように。ジャーナリスト・山藤章一郎と本誌取材班は、今回はジャズシンガーであるディック・ミネ氏の伝説を紹介して、新年を寿ぎます。今年もよろしく。
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「チンポコをこうやって両手で持ち上げるとへそまで楽に届いたって嘘じゃなかったらしいぞ。で、亡くなる前に息子の俺にいったよ。『若いころはでかいといわれて、結構自慢だったけどな、ふはぁっ。こうやって使えなくなると邪魔だ。いまはしょんべんするだけだ。この半分でいいな』とさ」
昔、ディック・ミネという大歌手兼大俳優がいた。元・日本歌手協会会長。いまもYou Tubeで「夜霧のブルース」「人生の並木路」ほかヒット曲が聴ける。
この偉大なエロ父を、せがれの三根健二朗さん、いま懐かしむ。
「親父、生涯自慢しつづけたのがチンポコ。『俺は一生、コンドームってもんを使ったことがねえ。そもそも合うサイズがない。一回やってみようとむりやり入れたら破けちゃった』って。
で、当然、子どもというものができます。いまなら、少子化対策大臣に表彰される人数だ。子どもが8人、結婚回数たしか3回。ほかにも籍の入っていない奥さんたちがいて、子どもは計10人。うちのおふくろは、2番目の奥さんで。1番目の人はふたり生んで死んじゃって。で、その人の子どもと私が同い年だった。じゃ、まわりには、ふたごということにしようと。母親がちがうふたごよ」
※週刊ポスト2011年1月21日号