日本の景気は「米国頼み」というだけではない。不動産市況の回復などの国内の指標を見ても、「劇的回復」の狼煙があがっている。こんなユニークな予測も傾聴に値する。
「東京ディズニーシーやUSJといった大型テーマパークが開園10周年を迎え、新型アトラクションやイベントなどで入場者の伸びが予測されます。3月に控えた上野動物園のパンダ復活も話題になるでしょう」(永濱利廣・第一生命経済研究所主席エコノミスト)
「今年はほぼ毎月のように3連休があり、特に5月のGWは最大10連休となる。旅行・観光産業は当たり年と見て、顧客獲得に力を入れている」(流通ジャーナリストの金子哲雄氏)
身近な事象を材料にした景気予測で知られ、市場関係者から“ジンクスの神様”といわれる三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉・チーフエコノミストはこんなデータを開陳する。
「3年連続でレコード大賞を受賞すると、2年目から景気が拡大局面に転じ、3年目でさらに伸長する。2001~2003年の浜崎あゆみさんの時がそうで、昨年末は3年連続でEXILEが受賞した。また、明治神宮の初詣客は昨年の320万人から319.5万人に微減しました。苦しい時ほど神頼みする人が増えることから、これは今年のプラス材料として捉えています」
日本経済の開花予想が、ようやく現実味を帯びてきた。
※週刊ポスト2011年1月28日号