前代未聞の飲酒による謹慎処分となった市川海老蔵(33)だが、歌舞伎界全体が海老蔵を守る姿勢を示した。そして、今後も歌舞伎界は市川宗家を見捨てることはなさそうだ。
少し古いデータだが、最後に公開された2004年度の高額納税者一覧によると、海老蔵が歌舞伎界納税額トップの4970万円(推定年収1億4100万円)。次いで松本幸四郎が4101万円(推定年収1億1800万円)、玉三郎が2848万円(推定年収8400万円)、團十郎が2810万円(推定年収8300万円)となっている。
「結局歌舞伎界は、この先数十年、海老蔵で食べていかなくてはならないのです。玉三郎さんだってもう還暦、何といっても客を呼べる海老蔵を守らなくてはならない。2013年春に完成する新しい歌舞伎座のこけら落としは、海老蔵の『助六』がなければ幕が開かないんです」(演劇関係者)
伝統を守る家にふさわしくない交友関係、酒ぐせ、そして海老蔵は本当に一方的な被害者だったかが明らかにならぬまま、事件は示談という形で一応の終息となった。これはひとえに、市川家の特殊なポジションとそれを守りたかった周囲の事情によるのだ。
※女性セブン2011年1月20・27日号