BIGBANG、少女時代をはじめとするK-POPアイドルたちは、過酷なレッスンを受け、激しい“競争”を勝ち抜いてようやくデビューに至る。一方、“競争”に勝ち抜くことが必ずしも美徳とされない日本では、アイドルは芸能事務所に入ったら即デビューし、歌が下手でも“個性”と考える。
韓国の徴兵の影響も日韓のアイドルの差を広げているという。
韓国男性は19才になると徴兵検査を受け、29才までの都合のよい期間に2年間入隊するのが一般的で、アイドルにとって“旬”となる貴重な期間を奪われてしまう。
「残された時間は限られているという意識があるので、自分を磨くことに努力を惜しまない。将来のビジョンを明確に持ち、いまどうすべきなのかを考えているのでしょう」(韓国の芸能事情に詳しいラジオDJの古家正亨さん)
“個性”を求める日本人に対し、“努力”を追い求める韓国人。そんな両国の違いは、美容整形に対する考え方にも見られる。
日本で美容整形は、否定的にとらえられることが多く、芸能人でカミングアウトしている人はまずいない。
しかし韓国では美容整形はむしろ“努力の証”。いい就職のため、いい結婚のため、できる努力はしなければと親がむしろ積極的に子供に美容整形をさせるケースも少なくない。
韓国でも芸能人はかつて美容整形を隠すことが多かったが、2001年にトップスターのキム・ナムジュが「女性が美しくなろうとする欲求は当然」と美容整形した事実を告白すると、韓国社会は「正直さに心打たれた」と拍手で受け入れた。それ以降、芸能人のカミングアウトが相次いだ。
「カミングアウトするとネットで『整形してこの程度か』と叩かれることもありますが、正直者として好意的に受けとめられがちになりました。こちらでは、『才能とスタイルさえあれば、顔は直せばいい』という考えが主流なんです」(『日本人の知らない韓流スターの真実』(文藝春秋刊)の共著者・菅野朋子さん)
※女性セブン2011年1月20・27日号