年末年始の暴飲暴食によってフル稼働を続けた肝臓、少々お疲れ気味では?
肝臓は、1.2~1.5kgもある体内で最大の臓器。食事によって得られる糖質、脂質、たんぱく質といった栄養素の代謝、アルコールや薬物などの解毒、食物中の脂肪を消化する胆汁を作り肝臓の老廃物とともに排泄など、その働きは500以上もある。
食べすぎ、飲みすぎ、運動不足などが原因で脂肪によって肝細胞が破壊される脂肪肝。肥満の人の約半数が脂肪肝といわれ、ダイエットが改善につながることも。一方で飲酒しなくても慢性肝炎や肝硬変に進行する可能性があるNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)患者も約70万~80万人いるので注意が必要。
だが、日本の肝臓病の約9割はウイルス性肝炎で、自覚症状がないため感染に気づいていない人も多い。サプリメントの過剰摂取などによる薬剤性肝炎などもある。飲酒しないから大丈夫、というわけではないのだ。
肝臓は、以下のような順序で気づかないうちに少しずつ破壊されていく。
■第1段階:「慢性肝炎」
肝細胞の破壊と炎症が進み、修復が追いつかない
■第2段階:「肝硬変」
慢性肝炎が進行し、肝臓が硬く小さくなる
■第3段階:「肝がん」
肝硬変になると肝がんを合併しやすくなる
※女性セブン2011年2月3日号