栄養ドリンクのCMコピー「24時間戦えますか」が流行語となったのは、バブル絶頂期の1989年。好景気の中、今では考えられない出来事がごく当たり前の毎日だった。
まずは、就職氷河期で四苦八苦する学生が顔を真っ赤にして怒りそうな話。
機械メーカー勤務・43歳はこう語る。「説明会に行くだけで宿泊費と交通費が出る。都内で一人暮らししていたけど、実家に住んでいることにして、そのカネで彼女と海外旅行に出かけました」
当時の大学生求人倍率は2.86倍(1991年)。企業は学生を奪い合った。
証券会社勤務・45歳はこんな証言をする。「学生を囲い込むために内定者合宿があり、沖縄のリゾートホテルで遊び放題。僕の会社は業界中堅でしたが、大手の拘束旅行は海外。友人は引率(監視役)の社員からクレジットカードを渡され、“いくらでも使っていい”といわれていた」
※週刊ポスト2011年2月4日号