「40~74歳男性のうち、2人に1人がメタボリック症候群か、その予備軍」(厚生労働省・平成16年度国民健康・栄養調査)というデータがある。わかっちゃいるけどやめられない飲み過ぎ・食べ過ぎ続きの年末年始、「ズボンがきつい」「お腹ぽっこり」に悩む男性3人がヨーグルトを密かに食べ続けた。
アパレル勤務のIさん(47)は、体重が理想より10キロ重く、血圧が高め。「お腹は出ているというより張っている。医師にも減量を勧められている」と話す。自営業のKさんは(45)は、「子供が小さいので、健康には気をつけているつもり。体重も体脂肪率も標準だが、お腹周りの肉は気になる」という。かくいう記者(35)は一見やせ型だが、腹部はぽっこり。飲み過ぎた翌日はかならず下痢になる。この3人が2週間『ガセリ菌SP株』入りのヨーグルト100グラムを毎朝2個ずつ食べた。
磯子中央病院副院長で肥満外来を担当する土田隆医師は
「『ガセリ菌SP株』は、腸の健康を保つ乳酸菌の一種。小腸に生きたまま届いて、栄養の吸収を正常な状態に保つのに役立ちます。本来、小腸で食べたものの栄養のうち、7~8割が吸収され、残りは自然に排泄されます。しかし、小腸の動きが悪いと、消化された食べ物が停滞して余分な栄養まで吸収してしまい、それが肥満につながるのです」
と、話す。つまり、小腸が正常に働けば、食事を2~3割カットしたのと同じ、ということだ。
ヨーグルトを食べるほかは、普段通りの年末年始を過ごした3人の2週間後。
「飲み続け、運動不足だったのに、例年のように体重増はなく、快腸だった」(Iさん)
「あっさりしていて甘さ控えめなので、飽きずに毎朝食べ続けられた。体重は1キロ減った」(Kさん)
暴飲暴食をやめられなかった記者も、3日目ぐらいからいつになく快腸。体が軽く、家族から「顔色がいい」というコメントも。「3日以上続けたら習慣になった」とKさんはいう。
なお、「ガセリ菌SP株」は乳酸菌の一種で、ヒトの体内では小腸に多く棲んでいる。食べた後、生きたまま小腸に届いて“長くとどまる”乳酸菌であることが2001年に世界ではじめて証明された。
※週刊ポスト2011年2月4日号