本誌は、平沼赳夫・たちあがれ日本代表に直撃取材を敢行した。
――党として連立に参加するという選択はなかったのか。
平沼:私は拉致議連の会長を務めているが、菅さんから与謝野さんを通じて、「拉致問題担当相のポストを用意する」と打診されたのは事実です。ただ、わが党の中山恭子さん(安倍内閣の拉致問題担当相)は、「政権として拉致問題に取り組む覚悟がなければ、担当相はお飾りでしかありません」とハッキリいいました。そして、議員総会では与謝野さん以外、私を含む5人全員が連立に反対した。
――たちあがれ日本は与謝野氏の「踏み台」にされたのではないか。
平沼:そうかもしれませんね。わが党の「応援団長」である石原慎太郎・都知事には「与謝野氏はあまりにポスト目当てだから、除名すべきだ」といわれました。
――それでも除名処分にはしなかった。
平沼:実際、党内に除名にすべきだという意見もあったが、最終的に代表である私の判断で離党届を受理した。周囲からは「懐が大きい」といっていただいたが、「甘すぎる」というお叱りも含まれていたと思う。
※週刊ポスト2011年2月4日号