一般のカレンダー上では1月1日から新年を迎えているが、東洋占術で使う暦では、一年のスタートは立春。今年は2月4日から正式に卯年に切り替わる。そして、立春の前日である節分(2月3日)が一年の終わりだ。
ここ数年、節分には恵方巻きの丸かじりが定着してきているが、これは日本独自のもの。東洋占術の本場である中国にはなじみのない風習だ。卯年の幸運を確かなものにするためには、恵方巻きの前に、卯年の要注意方位を徹底的にお祓いしておくことが大切だ。『おそうじ風水術』『おはらい風水』シリーズがベストセラーとなっている中国命理学研究家の林秀靜氏はこう話す。
「日本の風水は、ストレートに開運に直結する方法を奨励しますが、中国古来の風水では、まず厄を祓うことが前提条件です。悪運を落とさないまま、やみくもに運気上昇を狙っても、運気に乱れが生じるからです。散らかって掃除の行き届かない部屋の中でいくら恵方巻きを食べても、効果はあまり期待できないでしょう」
そして、卯年を迎えるにあたり、お祓いが必要なのは、東と南の方位だという。
「中国風水では、五黄星は財の損失や災難、二黒星は病気やケガをもたらす凶の星。立春から切り替わる2011年の方位盤では、五黄星が東に、二黒星が南に巡っています。この2つの方位を徹底的にお祓いすることが、立春からの1年間の幸運をつかむ前提条件となるのです」
家の中心から見て東と南は、きれいに掃除する。不用品を放置している場合は、節分までに片付けよう。収納スペースに収まらず、床に直置きしているものがあれば、この機会に置き場所を確保するか処分を。床にものを置いていると、過去の悪運にとらわれて、低迷から抜け出せない。目線から上の高さに片付けることで、未来に目を向けて行動するようになり、自然と運が開けてくる。
※女性セブン2011年2月10日号