年明け早々、国内のファストファッション・ブームを牽引してきた『ユニクロ』の2010年9~11月連結決算純利益が、前年同期比35%減というニュースが流れた。少し前までは1本880円のジーンズに飛びついていた消費者の買い物動向も、少しずつ変わってきたようだ。流通ジャーナリスト・金子哲雄さんはこう解説する。
「消費者にとって価格の安さが大きな魅力であることはいうまでもありません。しかし一方では、不況だからと節約を続ける生活にちょっとしたうるおいが欲しいという心理になっています。派手に贅沢はできなくても、日常的なもののいくつかは、値段ではなく品質にこだわって選ぶ。このところ、そんな“プチ贅沢志向”の消費者が増えています」
なかでも顕著なのが食の分野。産地直送、有機栽培など、値段は少々高くても、素材のよさをウリにした食品がよく売れている。
2008年12月に発売を開始したモスバーガーの『とびきりハンバーグサンド』は、国産肉(牛・豚の合挽き肉)を100%使用したことで人気となった。
「手づくりのようにふっくらとしたジューシーな味わいが好評で、販売累計3600万個(2010年8月末時点)を超えるヒット商品となりました。多くのお客様から、“レストランのハンバーグに近い、ちょっと贅沢な味わい”“ネーミングどおり、とびきり!“といったうれしい感想をいただいています」(モスフードサービス・森野美奈子さん)
モスバーガーをはじめ、100%という数値は、商品の品質を測るうえで、絶大な力を持つ。
「ヨーグルトひとつをとっても、“北海道生乳100%”と表示されているだけで高級な感じになります」(前出・金子さん)
モスバーガー
とびきりハンバーグサンド「デミチーズ」420円
国産牛と豚の合挽き肉を100%使用した人気商品で、3月末までの期間限定販売。シャキシャキのキャベツ、デミグラスソース、チーズ…と、どれをとっても本格派。
http://www.mos.co.jp
※女性セブン2011年2月10日号