【書評】『「気だてのいいひと」宣言!』(香山リカ/東京書籍/1155円)
成功をあきらめない人生もいいが、結果、人は競争・効率に振り回され疲れていないだろうか?〈強すぎる競争意識や目立ちたい願望は、他者からもやがて疎まれるだけでなく、本人が生きていく上でもいつかは自分を苦しめることになる〉。そんなギスギスした人や社会を救うのは、実は損することも厭わず「お先にどうぞ」といえる「気だてのいいひと」では――。診療や実社会の経験に基づき「優しく、わきまえた人々」について語った一冊。
※週刊ポスト2011年2月11日号