●価格はどう決まる?
金市場は外国為替市場と同様、世界中で24時間取引されている。海外では1トロイオンス(約31.1グラム)当たりのドル建てで取引が行なわれており、日本ではこれを1グラム当たりの円建てに換算して価格が決まる。
また、金価格は常に「小売価格」と「買取価格」が提示されている。「小売価格」より「買取価格」のほうが低く設定されているので売買時には要注意。
●購入先はどう選ぶ?
金はいつでも売買が可能だが、販売会社の中には買い取りを行なわないところもある。購入も売却も同じ店舗でできたほうが安心感が高いから、店選びの際に売却が可能かどうかをチェックしておきたい。
さらに金に関する情報を提供するワールドゴールドカウンシルの豊島逸夫さんはこう語る。
「長期保有を前提に考えれば、売却したいときに販売会社が存続しているか、ということも大事です。そういう意味では上場しているなど、信用力の高い店で購入するのがいいでしょう」
●税金はどうなる?
金地金や金貨を購入するときには5%の消費税がかかる。
店頭で表示されている小売価格は一般的に消費税込みの価格で表示されている。逆に金を売る場合には、価格に消費税が上乗せされる。よって購入時と売却時で消費税率が変わらなければ、その分は相殺されることになる。
また、売却益は譲渡所得となり総合課税の対象となる。税額は金の保有期間によって異なる。
5年以内なら売却益から50万円を引いた金額が課税対象になるし、5年超なら売却益から50万円を引いた金額のさらに2分の1が課税対象となる。
よって税金面では5年超の保有が有利といえる。
※マネーポスト2011年1月号