【書評】『隣人・中国人に言っておきたいこと』(笹川陽平/PHP研究所/1680円)
* * *
何かとぎくしゃくする隣国中国との関係について、現・日本財団会長である著者は〈日中間の不協和音の多くは、両国の共通性に対する過大な期待と両国は似たもの同士との錯覚から生じている〉と指摘する。
本書は、父・笹川良一と鄧小平との劇的な初会談に始まり、中国での「知日家」を育てるための活動、中国の大学など各地での講演内容、さらに自身のブログでの記事までをまとめた一冊。好き、嫌い以前にまずは知ることの大切さを説く。
※週刊ポスト2011年2月18日号