円満離婚では、別れた後もお互いに相手のことを心配し、世話をやくのも珍しいことではない。なかでも多いのは、「私は新しい相手を見つけられるけど、私に捨てられた夫は、このままでは一生一人かもしれない」と、妻が夫に新しい彼女を紹介するケースだ。
ただし、その陰にあるのは元夫への思いやりばかりではないという。
「自己防衛の意味もあるんです。ストーカーみたいになられると困るし、別れた旦那が元妻に復縁を迫って、刃傷沙汰になるケースもあるので怖いでしょ。でも、旦那に新しい相手ができれば、そういう心配もなくなりますから」(作家・内藤みか氏)
離婚後、相手に未練をもつのはもっぱら男性側だと、離婚式プランナー・寺井広樹氏も語る。
「一般に、男性の脳味噌は“名前をつけて保存”、女性は“上書き保存”といわれています。男性は後を引くものですが、女性は終わったことに対しては割とあっさりしています」。 元夫に新しい彼女をあてがうのも、サッサと“上書き”したからなのだろう。
※週刊ポスト2011年2月18日号