「洗濯機が壊れて困っている」、「パトカーで家まで送って」など、本来の目的以外で通報する迷惑110番が近年増加中。迷惑110番のなかでも、いちばん悪質なのがいたずら電話。
茨城県警によると「昨年茨城県内の通報件数は18万8416件。そのうち、いたずら電話は1万1114件もあります。検挙数は12件、22名です」とのこと。
元警視庁刑事で犯罪社会学者・作家の北芝健さんによると、“バレないから大丈夫だろう”と、携帯電話を非通知にしていたずら110番をする人もいるようだが、警察での解析によって電話番号や居場所も判明しているそうだ。固定電話の場合は住所もわかるという。
「幼児が自宅の固定電話で遊んでいたらしく、3回も連続して110番をかけてきたことがありました。電話口で“かかった! かかった!”とおもしろがっているんです。警察官を派遣して保護者にいたずらをやめさせるよう、注意しました」(大阪府警)
さらに、いたずら電話のなかには警察を利用しようとする図々しいケースもある。前出の北芝さんがいう。
「昔から、パトカーをタクシー代わりに使う人がいるんです。ある常習の女性は“ストーカーに追いかけられている”などと通報してきて暗い雑木林付近に警察官を呼び、駅までパトカーで送らせるという手口を何度も使っていました。こうした通報は雨や雪など天候が悪い日に多くなります」
いずれにしても、常に事件や事故の対応をしなければならない警察が、こんな迷惑な通報に翻弄されているのは大問題。市民生活の安全のためにも、迷惑110番はなくなってほしい!
※女性セブン2011年2月24日号