ある夫婦関係のアンケートでは、8割以上の妻が夫へ何らかの不満を持っているというが、キョーレツな理由で、夫への不満が爆発寸前の妻もいる。東京都在住の専業主婦Aさん(43)は、女装癖のある夫(46)への不満をぶちまけた。
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そもそもの発端は15年前。当時、交際していた夫の鞄のなかから、スケスケのキャミソールとHな下着が出てきたんです。「ほかに女がいるのね!」と激高して問い詰めたら、なんと「それ、ぼくが身につけてるんだ」と夫。一瞬、何をいっているのか理解できなかったんですが、よくよく聞いてみたら、女装癖があるって白状したんですよ。
なんでも、高校生のころから女装願望がふつふつと湧いてきたそうで、お母さんやお姉さんのメイク道具をこっそり借りて夜な夜なひとり女装ごっこを楽しんでいたんだとか。
週末、私とのデートを入れずに仕事だと嘘をついては同じ趣味の人々が集まる専門バーとかで女性気分を満喫していたというんです。別れることも考えたんですが、やさしくてよく気の利くところは嫌いになれなかったし、親にも紹介しちゃった手前、簡単に別れるわけにもいかず、しぶしぶ女装を黙認することにしたんです。
困ったのはそのあと。カミングアウトをした途端、「よかった。これで堂々と女装ができる」なんて水を得た魚のようにいきいきしちゃって、昼夜を問わず女装して出歩くようになっちゃったんです。行きつけの女装バーにも私を連れて出かけるようになり、「私の彼女。よろしく」なんて、お仲間に紹介されたりなんかして、なんだか複雑な心境。しかも、女装仲間からは、「かおりちゃん」なんて呼ばれているし…。
結局、みんなから祝福を受けて結婚。親族には内緒で記念写真も撮ったのですが、そのときの衣装が新郎新婦のWウエディングドレス姿。「どうしても花嫁衣装が着たい」と懇願する夫の熱いまなざしに負けました(涙)。
そして現在…子供ふたりにも恵まれて、それなりに幸せな生活を送っています。
※女性セブン2011年3月3日号