e-Taxとは、所得税、法人税、消費税などの国税の申告・申請や納税に関する各種手続きを、インターネットで行えるシステム。個人自営業者はもとより、株式や投資信託など有価証券の取引をし、確定申告をするサラリーマンも、国税庁ホームページにある「確定申告書等作成コーナー」で、e-Taxを利用できる。
e-Taxを使うと、次のようなメリットがある。まず、税務署に出向くことなく自宅から申告書の提出ができるので手間がはぶける。また、医療費や源泉徴収票、特定口座年間取引報告書等はその記載内容を入力して送信することにより添付省略することができる。
そして、平成22年分の確定申告を、本人の電子証明書を付けて、申告期限内にe-Taxで行うと、所得税額から最高5000円の控除を受けることができる(平成19年分から平成22年分の間でいずれか1回)。
「確定申告書等作成コーナー」では、パソコンの画面上の手順に従って金額等を入力することで、所得金額や税額が自動計算され、所得税、個人の消費税、贈与税の申告書や青色申告決算書などが作成できる。そして、作成したデータはe-Taxを利用して送信(贈与税は除く)することができる。毎年の税制改正に対応しているので、手引書などを見る必要がない。
確定申告書等の受付は、平成22年分の確定申告期を含む平成23年1月17日(月)から3月15日(火)までの間は、土日も含め24時間(メンテナンス時間を除く)可能で、税務署に持参や郵送することなく、いつでも提出できるので便利だ(平常期は月~金の8時30分~21時)。
e-Taxがスタートして今年で7年目だが、東京国税局の企画課の菅原哲・主任分析官によると、以前からe-Taxを使っている場合、注意してもらいたい点があるという。
「住民基本台帳カードに格納されている電子証明書の有効期限は3年間。そのため、e-Taxで必要な電子証明書の有効期限が切れている人がいます。その場合、電子申告データの受付ができませんので、公的個人認証サービスに基づく電子証明書の更新を、住民基本台帳に記載のある市区町村の窓口で行っていただくことになります」
電子証明書の更新を行なったとき、または、新たに電子証明書を取得したときは、その新しい電子証明書をe-Taxに再登録する必要がある。登録は確定申告書等作成コーナーで行ななえる。
また、e-Taxにログインする際に必要となる暗証番号にも有効期限があり、初期登録あるいは変更から3年間となっている。したがって、暗証番号の登録から3年経っているときは暗証番号の変更のメッセージが表示されるので画面に従って入力する必要がある。
「暗証番号の変更には、一定のルールがありますので暗証番号変更時の注意事項を参照して、変更してください」(菅原氏)。
e-Taxを使い始めて4年目になる人は、特に気を付けたい。
※マネーポスト2011年3月号