覚醒剤取締法違反容疑(譲り受け)で逮捕状が出ている小向美奈子(25)にフィリピン・マニラで話を聞いた。
「こうして、わざわざ日本から記者やテレビの人が来ているってことは、それだけ騒ぎになってるってことなんでしょうね。麻薬特例法違反とも書かれていたけど、私、そんな法律知らないし。日本の法律に触れるようなことがあれば、もちろん罰はきちんと受けるつもりです。この数日考えて、決めました。日本に戻ってきちんとありのままをお話しします。出頭します。逃げてるつもりなんてそもそもなかった。私はそもそも逃亡犯なんかじゃない」
――それでは、出頭すると決めたのですね。
「300万くらいお金を貯めて、こっちに来たのが先で、逮捕状が出たというのはずっと後なんですよ。なのに、テレビでは『逃亡』とか『潜伏』とかいわれる。たとえ裁判になって、実刑判決が出ても私、平気ですよ。今、そういう目で見られて、私を支えてくれてきた人にまで迷惑かけているこの現実のほうが、刑務所より絶対辛い。2年前に逮捕されたときだって、留置所ですが、中の方が余計なこと考えなくてすむし、さっぱりした。3年? 4年? もういいですよ。ほんとそんな気分。今、すごくもどかしいし、気持ち悪い」
「私は逃亡犯じゃない」と断言した小向。ちなみに、日本はフィリピンと犯罪人引き渡し条約を締結しておらず、フィリピン政府に身柄の拘束を要求することは不可能で、日本の警察当局が逮捕するには帰国を待つしかない。
※週刊ポスト2011年3月4日号