人はどう生きればよいのか。海外でCMモデルなどを経験した京都市下京区の大行寺(真宗佛光寺派)の尼僧、英月氏(39)が「一言説法」してくれた。
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「生きとし生けるものをみな救おうというのが阿弥陀様の本願。すなわち“阿弥陀ビーム”を私たちは毎日浴びていて、救われているんですよ。
例えば、誰かに営業成績を抜かれて、出世競争にも負けて悔しい……。そんな時はこう考えて下さい。『阿弥陀ビームがあるんだから、成績抜かれたぐらいなんだ。俺は大丈夫だ』と。営業がダメでも、他部署で活躍できるかもしれないし。
不安な気持ちというのは、自分を否定するもの。でも、阿弥陀様の本願というのは、『絶対にあなたを助けてやる』という“絶対肯定”なんです。こういう存在って、他にはないんですよ。こんないい加減でダメな自分さえもいつも守ってくれる阿弥陀様がいる。阿弥陀ビームがあれば不安なんてなんにもないはずです」
【プロフィール】
英月(えいげつ) 39歳独身。生家の大行寺は文政4(1821)年建立。2001年、勤務先を辞めて渡米。サンフランシスコでCMモデルなどをしていた。友人の愛猫の葬儀を執り行なったことがきっかけで仏教に目覚めた。昨夏帰国し、現在は副住職として父(住職)をサポート。20代のころ、僧侶と35回もお見合いをしたが、ピンと来る相手はいなかった。いまは「気持ちが通じ合うパートナーがほしい」という。
撮影■渡辺利博
※週刊ポスト2011年3月4日号