ライフ

愛するペットに口移し……で寄生虫卵や病原体をもらう危険性

 ペットと人間の共生が進むことでズーノーシス(人獣共通感染症)の危険性が高まっている。 このズーノーシスが「現代病」として問題になるのは、高齢者の感染だと指摘するのは、『危ない!ペットとあなたを感染症が襲う』の著者で、獣医の伊東彰仁氏(52)だ。

「昔は庭で飼っていたペットを、室内で飼う。しかも外部からの異物侵入に対して抵抗力のない高齢者が、過剰なスキンシップをとってペットと暮らしている。これは非常に危険です」

 現代社会では、動物の交通事故や病気の予防のため部屋飼いメリットは高い。しかし、病気の人や高齢者には危険にもなるのだ。

「抵抗力が弱った方に絶対にやめていただきたいのは、ペットとの過剰なスキンシップをとる行為です。一緒の布団で寝る、という人が多いのですが、これは危険。

 口移しで食べ物を食べさせるのも、寄生虫の卵や他の病原体をもらう可能性が高まります。一緒の食器で食べる、箸で分け与える、というのもやめるなど、部屋飼いルールを守ることが大事です」

 では、ズーノーシスを予防するためにはどうしたらいいのだろう。

「動物の世話をすることが生き甲斐になっている人が多いのですが、感染しては自分の命を縮めてしまいます。狂犬病注射に加え、年に最低1回ペットに定期診断を受けさせれば、リスクを減らせます。猫なども同様です」

 ペットがかわいいからこそ、健康管理は人獣ともに必須、ということだろう。

※週刊ポスト2011年3月4日号

関連記事

トピックス

12月9日に62歳のお誕生日を迎えられた雅子さま(時事通信フォト)
《メタリックに輝く雅子さま》62歳のお誕生日で見せたペールブルーの「圧巻の装い」、シルバーの輝きが示した“調和”への希い
NEWSポストセブン
宮崎あおい
《主演・大泉洋を食った?》『ちょっとだけエスパー』で13年ぶり民放連ドラ出演の宮崎あおい、芸歴36年目のキャリアと40歳国民的女優の“今” 
NEWSポストセブン
悠仁さまが2026年1月2日に皇居で行われる「新年一般参賀」に出席される見通し(写真/JMPA)
悠仁さまが新年一般参賀にご出席の見通し、愛子さまと初めて並び立たれる場に 来春にはUAE大統領来日時の晩餐会で“外交デビュー”の可能性も、ご活躍の場は増すばかり
女性セブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
《チョビ髭の大谷翔平がハワイに》真美子さんの誕生日に訪れた「リゾートエリア」…不動産ブローカーのインスタにアップされた「短パン・サンダル姿」
NEWSポストセブン
日本にも「ディープステート」が存在すると指摘する佐藤優氏
佐藤優氏が明かす日本における「ディープステート」の存在 政治家でも官僚でもなく政府の意思決定に関わる人たち、自らもその一員として「北方領土二島返還案」に関与と告白
週刊ポスト
会社の事務所内で女性を刺したとして中国籍のリュウ・カ容疑者が逮捕された(右・千葉県警察HPより)
《いすみ市・同僚女性を社内で刺殺》中国籍のリュウ・カ容疑者が起こしていた“近隣刃物トラブル”「ナイフを手に私を見下ろして…」「窓のアルミシート、不気味だよね」
NEWSポストセブン
石原さとみ(プロフィール写真)
《ベビーカーを押す幸せシーンも》石原さとみのエリート夫が“1200億円MBO”ビジネス…外資系金融で上位1%に上り詰めた“華麗なる経歴”「年収は億超えか」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している(Instagram/時事通信フォト)
《大谷翔平のハワイ高級リゾート裁判が長期化》次回審理は来年2月のキャンプ中…原告側の要求が認められれば「ファミリーや家族との関係を暴露される」可能性も
NEWSポストセブン
神田沙也加さんはその短い生涯の幕を閉じた
《このタイミングで…》神田沙也加さん命日の直前に元恋人俳優がSNSで“ホストデビュー”を報告、松田聖子は「12月18日」を偲ぶ日に
NEWSポストセブン
高羽悟さんが向き合った「殺された妻の血痕の拭き取り」とは
「なんで自分が…」名古屋主婦殺人事件の遺族が「殺された妻の血痕」を拭き取り続けた年末年始の4日間…警察から「清掃業者も紹介してもらえず」の事情
(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
熱を帯びる「愛子天皇待望論」、オンライン署名は24才のお誕生日を節目に急増 過去に「愛子天皇は否定していない」と発言している高市早苗首相はどう動くのか 
女性セブン
「台湾有事」よりも先に「尖閣有事」が起きる可能性も(習近平氏/時事通信フォト)
《台湾有事より切迫》日中緊迫のなかで見逃せない「尖閣諸島」情勢 中国が台湾への軍事侵攻を考えるのであれば、「まず尖閣、そして南西諸島を制圧」の事態も視野
週刊ポスト