審議が立ち往生している通常国会を、本誌記事が盛り上げている。
2月15日の予算委員会。野党議員の間で一枚のコピーが回覧され、小泉進次郎・代議士らが食い入るように読み耽っていた。
「進次郎クン。これ、面白いぞォ」(金田勝年氏)
「ホントですねぇ~」(小泉氏)
「おーい。オレにも見せてくれよ」(金子一義氏)
――そんなやり取りが聞こえてきそうなひとコマである。その後、紙は小里泰弘氏、佐田玄一郎氏らの手に渡っていった。
回覧されていたのは、本誌前号のグラビア「×セコすぎる『菅ペ』」(NEWSポストセブン2月14日配信)。2月9日の党首討論で菅直人・首相が、〈×詰問 ○真摯〉〈×政策の比べあい ○リーダーの器の比べあい〉などの“答弁心得”を書いた紙を握りしめる様子を、写真とともに報じた記事である。
本誌記事を熟読していただくのはありがたいが、ここは図書室ではない。
「同僚議員が質問に立っているのに、ほとんど聞いちゃいない。質問している側だってカンペ頼りだから、緊張感のカケラもなかった」(本誌カメラマン)
税金からバカ高い文書通信交通滞在費を貰っているのだから、コピーの回し読みなどせず、自腹で購入してほしいものである。
※週刊ポスト2011年3月4日号