「かじると口の中でほろっと崩れるような食感と、濃厚なうまみがやみつきになる!」売り上げ微増のチーズ市場で、前年比125%の伸びを見せている『明治北海道十勝スマートチーズ』は、2万トンという国内最大級のチーズ製造量を誇る明治乳業の北海道十勝工場で生産されている。
明治乳業食品販売本部の松本光司さんが誕生の背景を語る。
「十勝工場では“既成概念にとらわれない新たなチーズを作りたい”と、2006年に当時新人だった社員を開発者に抜擢しました。実はその若い開発者はプロセスチーズ独特のねっとりとした食感が苦手だったんです。そんな彼が思いついたのが、出身地である福岡県の銘菓 “ひよこ”の白あん。ほろっと口の中でほどける、あの白あんのような食感を目指しました」
実際に白あんをチーズに練り込んだり、マッシュポテトを混ぜたりと100種類以上もサンプルを作った。そして、「長年研究してきた乳酸菌の中から様々な乳酸菌を熟成させて試作を繰り返し、この食感にたどり着きました」。独特な食感は社内でも賛否両論だったというが、発売後はじわじわと口コミで広まり、小泉今日子出演のCMが売り上げを後押しし、ヒット商品となったのだ。
※女性セブン2011年3月10日号