連日伝えられる小向美奈子(25)の逮捕報道――。本誌は、何度も関係者を通じて彼女にコンタクトをとり続け、帰国直前、その本意を質すため、再び、フィリピンで直撃していた。
我々が今回、直撃取材したのは、マニラ国際空港からクルマで1時間以上かかる郊外都市にあるコンドミニアムの地下5階の駐車場。小向に、おそるおそる近づくと、いきなり記者の腕を組み、甘えてきたので驚いた。長い“逃亡生活”(小向は逃亡ではないと主張しているが)で、人恋しくなっているのか。寝起きしているという部屋に入ると、記者の膝の上にのっかりウォウウォウとはしゃぎだす。いったい何のつもりかわからない。
警察の取り調べは2009年2月に覚醒剤取締法違反(使用)で懲役1年6か月、執行猶予3年の判決を受けた際にも経験しているが、「前回はそれほど苦痛ではなかったし……」と強がってみせた。
「合計4回、面識があった警察の人が担当してくれた。でも警察署で手錠をかけられたときは、その重さがズシンと伝わってきて、心が揺れました」
今回も成田空港に到着した時から、同様の取り調べが待っていることは、本人もわかっていたようだ。
「正直なところ今は怖い。取り調べ自体が怖いのではなくて、今後、どうなるのか、(密売人のイラン人・小向は彼の家に泊まったことがある)ロベのこととか何をどう聞かされるのかまったくわからないから怖い。もし塀の中に入ることになったら、それはそれでいいと思っているけど、成田に着くまでマスコミにもみくちゃにされて、世間の目にただの“極悪人”として映ってしまうんじゃないかと思うとつらい面はある」
※週刊ポスト2011年3月11日号