【書評】『超思考』(北野武/幻冬舎/1470円)
* * *
テレビでは、〈誰かを世の中が褒め始めたら、気持ち悪いぐらいに持ち上げて、べた褒めしまくる。叩くと決まれば、徹底的に、完膚無きまでに、糞味噌に叩きまくる〉。これは現代の子供社会のイジメと同じこと。つまり、みんなと一緒じゃなければ自分がいじめられるからだ―。
政治、医療、死刑問題からお笑いの世界まで、毒舌、暴言を交えて本音を語りまくる。誰もが語ってくれないその論調には、思わず納得させられてしまう。
※週刊ポスト2011年3月11日号