「斎藤=三澤」
最近、野球ファンの間で密かに話題となっている数式である。斎藤とはもちろん日本ハムの斎藤佑樹(22)のこと。そして三澤とは、巨人や近鉄などを渡り歩いた三澤興一氏(36)のことである。
「等号」の意味は、2人のプロフィールにある。
●斎藤…早大卒(大学通算61試合31勝15敗)、6月6日生(ふたご座)、176cm、右投右打、甲子園優勝投手
●三澤…早大卒(大学通算65試合31勝16敗)、6月8日生(ふたご座)、177cm、右投右打、甲子園優勝投手
類似点はまだある。東京六大学野球でこれまで6人しか達成していない300奪三振を両者とも記録。三澤氏が大学で通算31勝を記録した後、それに初めて並んだ選手は斎藤だった。
となると、三澤氏のプロでの成績が、斎藤の将来を占う重要な資料となるのでは? そう考え調べてみた結果、三澤氏のプロ一軍での通算成績(9年間)は、296登板(先発18回)、28勝18敗6S(防御率3.98)。
勝ち越していることや防御率からわかるように、素質は大いに評価された選手だったが、プロ選手としては不遇に終わった。「三澤氏は主に中継ぎとしての起用が多かったので、先発が期待される斎藤とは一概には比べられない」(スポーツジャーナリスト)
とはいうものの、佑ちゃんファンにはちょっと気になる。三澤氏は現在、巨人でスコアラーを務めている。同氏に取材を申し込んだが、広報を通して「他球団の選手についてコメントすることは差し控えさせていただきたい」との返答が寄せられた。
※週刊ポスト2011年3月11日号