インターネットの匿名ブログ「はてな匿名ダイアリー」に投稿された記事がネット上で話題になっている。タイトルは「とてもヤバイ、ウンコの話」。
同記事によれば、全国各地で、トイレの配管が大便で詰まりまくっているという。便器洗浄の節水競争で、大便と共に配管に流れ出る水の量が減っていることから、大便が途中で止まってしまったりする“事件”が増えたというのである。投稿者は配管業者と見られるが、事実とすれば大便、もとい大変な話だ。
確かにここ数年、トイレの節水競争が激化している。かつては1回で流す水量が13リットルが主流だったが、現在ではTOTOが4.8リットルまで削減。さらにINAXは今年4月、さらに上をいく世界最少量の4リットル型を発売するという。
節水の影響は果たしてあるのか。複数の配管業者に問い合わせると、ほとんどが「問題ない」との回答。節水トイレを開発するTOTOの広報部も、「そういう報告はありません。節水トイレはポンプで勢いをつけて汚物を流すので、押し出す力は古いトイレと変わらないんです」と否定する。
さすが世界に誇る日本のトイレ、あっぱれな“クソ力”である。しかし、こんな指摘も。全国管洗浄協会の広報担当者が語る。
「大手メーカーの場合は設計上の計算がしっかりしているから問題ありません。詰まりを引き起こすのは、トイレの設計を無視した節水なんです。トイレのタンクにペットボトルを入れるという方法がありますが、水の量も勢いも足りなくなってしまい、詰まりを繰り返すことになります」
なかには、こんな強者もいたという。
「トイレが流れないというから駆けつけてみたら、考えられないような量の汚物とトイレットぺーパーが詰まっていました。汚物を3、4回分ため込んでから一気に流したという。エコや節水という言葉に煽られたんでしょうか」(配管業者)
節水もほどほどに。
※週刊ポスト2011年3月11日号