1月6日、野田聖子議員(50)に男児が誕生した。長年にわたる不妊治療から出産までの道のりは想像を絶するような苦難の連続だった。お腹の赤ちゃんに次々と疾患が見つかったことに加え、妊娠4か月になると、今度は彼女自身の体に次々と変調が表れた。
まずは子宮頸管の長さが以前は4センチあったのに、2.6センチに縮まっていた。子宮頸管とは子宮下部の管状になった部分で、赤ちゃんが生まれるときに通る道のこと。これが短いと、何か圧力がかかった拍子に、赤ちゃんが体外に飛び出してしまう可能性が高いのだ。
さらに昨年10月14日の健診では、子宮口がマシュマロのように柔らかくなっているとも診断された。赤ちゃんが勢いで出てきてしまうリスクがさらに高まっていたのだ。医師には「高齢妊婦であることが原因ではない」と説明されたという。
野田氏は、高齢出産のリスクとは、「妊婦の血圧が上がったり、たんぱくに異常が生じたり、体重が異様に増えてしまったりすることなど」だと聞いており、そうした一般的なリスクは、それまでの彼女には皆無だった。しかし咲江レディスクリニックの丹羽咲江院長はこう指摘する。
「子宮頸管も子宮口が柔らかくなるのも、妊婦が高齢であることとの因果関係は、ケースバイケースといえるでしょう。原因はふたつ考えられます。絨毛(じゅうもう)羊膜炎という炎症が原因となるものと、子宮頸管無力症という体質的な問題です。絨毛羊膜炎は疲労や過労が原因となりやすく、若い人にもよく起こります。ただ若い人とは基礎体力が違うので、高齢になればなるほど疲れやすくなることを考えれば、リスクは高くなります」
そして昨年10月26日の朝、野田氏は大量出血をして病院へ運ばれる。この日から出産まで、2か月半に及ぶ入院生活が始まったのだった。
※女性セブン2011年3月17日号