野田聖子議員(50)は1月6日、帝王切開で2154グラムの男の子を出産した。14回の体外受精と1回の流産を経ての妊娠・出産は困難きわまるもので、昨年8月に胎児の臍帯ヘルニアが発見されただけでなく、10月には子宮頸管の長さが通常より短く縮まり、子宮口が柔らかくなるといった母体の異変も生じた。
そんななか10月26日の朝、野田氏は大量出血して病院に運ばれ、そのまま出産までの2か月半、入院生活を送ることとなった。
入院から20日ほど経った昨年11月15日の夜、突如猛烈な痛みが腹部を襲った。その痛みが陣痛につながることを避けるため、ウテメリンと呼ばれる点滴を腕に打つことになった。この日からほぼ24時間の点滴生活が始まった。
そんな彼女に、さらなる子供の異変が突きつけられた。すでに発覚していた臍帯ヘルニアの他に、心臓疾患が見つかったのだ。心臓に穴があいており、本来2本ある心臓に繋がる血管が1本しかなかった。そして複数の疾患を併発していることから、子供が染色体異常である可能性が高まったとの説明も受けた。最悪の場合、生まれてきてもどれだけ生きられるかはまったくわからないとも…。『踊る産科女医』の監修者で、産婦人科専門医の宋美玄さんはこう話す。
「野田さんの場合は、卵子提供に関しては若い女性の卵をもらっているわけですから、病気の赤ちゃんを授かる確率は低かったはず。野田さんに起こったことは年齢に関係なく、誰にでも等しく起こる可能性があります」
しかし一方で咲江レディスクリニックの丹羽院長がこう指摘する。
「野田さんの場合は、年齢と赤ちゃんの病気には因果関係はないかもしれません。しかし、母体が高齢であると、血管の老化で血圧が上がってしまったり、妊娠性高血圧症候群という病気になりやすいんです。35才以上だと2割近くがこの病気になるともいわれています。そうすると、赤ちゃんの発育が悪くなる可能性がある。それから、年をとると糖尿病や心臓の病気、甲状腺など内科の病気が増えます。その病気そのものが、妊娠中に悪化する場合があって、それが赤ちゃんに影響を及ぼすこともあります」
※女性セブン2011年3月17日号