【書評】『ダークゾーン』(貴志祐介/祥伝社/1890円)
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プロ棋士を目指す大学生・塚田が目覚めると、彼は紅蓮のオーラを放つ“赤の王将・に姿を変えていた。そして、〈ダークゾーンと呼ばれる異次元空間にぽっかりと浮かんでいる〉島――長崎の通称「軍艦島」そっくりのその地で、ほどなく“青の王将”との死闘が始まるという。将棋に酷似したルール。手勢は異形の17名の者たち。敵は誰なのか? そもそも戦いの目的は? 苛烈なバトルフィールドに著者が仕掛けた驚天動地の真相に瞠目せよ!
※週刊ポスト2011年3月11日号