「民主党がこの戦いから逃げるべきではない。当然党の候補を立てるべきだ」
3月24日に告示が迫る東京都知事選に向けて、3月1日の会見で党の独自候補擁立を熱く訴えた蓮舫・行政刷新担当相(43)。しかし、党内で熱望される自身の立候補については明言しなかった。2月25日のBS朝日『激論!クロスファイア』では、出馬依頼について「来ないと思います」、「考えていませんので」と一蹴。やはり、出馬はないのか。
蓮舫氏が知事選出馬に難色を示す理由として、負けた場合のイメージダウンへの懸念、次期衆議院選への鞍替え検討などが挙げられるが、蓮舫氏をよく知る人物によれば、もうひとつ理由があるという。
「夫でフリーライターの村田信之氏が関係しているんですよ。4月に行なわれる東京都・目黒区議選に民主党公認で出馬する。都知事選と時期も近いだけに、夫婦揃って都政でメシを食うのか、といわれるのを(蓮舫氏が)嫌がっているようなんです。しかも、村田氏は区議の次に目黒区長を狙っているという話ですから」
そこで、自宅付近にいた村田氏を直撃。蓮舫氏の都知事選出馬について聞いたところ、「いや、出ないですよ」とあっさり否定した。
――どうしてですか。
「今の状況を見ると、都政をどうするということより、都知事になるということだけが目的になってしまっているじゃないですか。そういうのは嫌なんだと思います。それに、行政刷新担当大臣としての職責を全うしなければいけないですし」
――党内から出馬要請や打診はないんですか?
「あると思いますよ。でも、もし出馬すれば、マスコミから菅内閣分裂とかいわれてしまうでしょ。だから出ないです」
と、蓮舫氏に代わって政局観を語った村田氏。さすが区議候補である。
※週刊ポスト2011年3月18日号