日本の政治史はこれまで、数々の名言・迷言によって彩られてきた。しかし、これほどまで多くのネタを短期間で提供してくれた内閣は過去にない。菅直人首相の迷言録をまとめてみよう。
■自信満々時代(2010年6~8月)
「最も優秀な財務官僚がいながら借金があるのか」(6/21会見)←優秀じゃないからです。
「APECで来日する時には、抹茶アイスを用意します」(6/26日米首脳会談でオバマ大統領に)←対米ポチ外交の嚆矢。
「1対1なら(党首討論に)応じるが、1対8は議論じゃない。吊し上げだ」(7/2遊説先の富山)←政権党党首の自覚ゼロ。
「官僚に取り込まれたのではない。私が財務省を洗脳しているんだ」(7/4遊説先の名古屋)←こう思わされた時点で、すでに取り込まれていた。
■妄言連発時代(2010年9~12月)
「今後は412人内閣」(9/17閣議)←組閣を機に封印。
「とりあえずは公明党の言い分を聞きながら舵を取れば何とかなる」(9/30オフレコ懇談)←後に見事にフラれた。
「(所信表明では)率直に申し上げて、大風呂敷を広げたんです」(10/7会見)←率直すぎます。
「歴史は菅政権の(尖閣漁船問題の)対応を評価する」(10/8参院決算委)←日本が中国に併合された時にね。
「大変なことになった」(12/3官邸のテレビで北朝鮮の延坪島砲撃を見て呟いた一言)←お茶の間の主婦か。
「今までは仮免許だった」(12/12、支持者との会合で)←ハンドルは握らないで。
「自分の言葉で、自分が判断したことを国民に伝えたい」(12/15会見)←それまでは?
「公邸で出前を取ろうとしたら、警備の都合で3時間前に取れといわれた。ラーメン伸びちゃうよ」(12/29忘年会で)←伸子夫人は作ってくれない。
■崩壊一直線時代(2011年1~3月)
「俺はこんなにやっているのになんで分かってくれないんだと、気持ちが萎えるんです」(1/7ネット番組出演時)←連続通り魔の供述みたい。
「(国債格下げについて)そういうことは疎いので」(1/27会見)←前職は財務大臣でしょ。
「その場その場でいろんな発言をしているので、すべて整合性があるとはいえない」(2/1会見)←やっぱりそうでしたか!
「疲れた? いやァ、元気ハツラツですよ」(3/1徹夜国会後の会見)←国民はアナタに疲れ果てました…。
※週刊ポスト2011年3月25日号