この4月、乙武洋匡さん(34)は、共同経営者のひとりとして『まちの保育園 小竹向原』(東京・練馬区)をオープンさせる。
500万部を超す大ベストセラーとなった『五体不満足』(講談社)から13年が経ち、乙武さんも2児の父親となった。すっかり父親ぶりが板につき、育児にも積極的にかかわっているという。「先天性四肢切断」という重度の障害を持つ乙武さんの手足は短い。
「妻にも『いろいろ手伝えなくてごめん』と謝ったときがありました。そうしたら妻が、『ママ友たちの話を聞いていたら、手足があるからって、世の父親は必ずしも育児を手伝ってくれるわけじゃない。
手足があるのにやってくれないとなるとイライラもするけれど、あなたの場合はもともとないんだから、腹もたたないし、かえってそっちのほうがいいわ。それより、精神的にしんどかったりするときに、話を聞いてくれるパートナーがいるほうがよほど心強い』と。ぼくは涙が出ました。妻に感謝しっぱなしですよ」(乙武さん)
※女性セブン2011年3月24日号