夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回の報告は、精密機器メーカー勤務のご主人(53歳)。奥様(51歳)が語学学校で韓国語を1年間勉強し、卒業を迎えました。
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昔はヨン様で、今は東方神起のユンホ大好きの妻。「50の手習いよ」と週3回、語学学校に通い出し、高校生の息子2人の前で、「今日からママのことはオモニ、パパのことはアボジと呼びなさい!」と命令。
息子たちは妻が怖いので、いわれた通り「オモニ」と呼びますが、僕に対してはからかい半分で「イボ痔!」。僕が「アボジだ!」というと、「ん? キレ痔?」と切り返され、父親の威厳は台無し。
僕と妻の力関係がくっきりと浮き彫りになってしまいました。
そんな妻の卒業式に引きずられるようにして同行すると、同じく卒業するという主婦3人が待ち構えていて、「私たち4人で韓国へ卒業旅行に行くことにしたの」とニッコリ。
そして、ノートを差し出し、「ハイ、これにサインして!」。何かと聞くと、「奉加帳よ。それぞれのご主人に餞別の金額と名前を書いてもらってるの。アナタもへそくりがあるでしょ?」。
ノートを覗くと、一律10万円! 「エ~、こんなに!」と驚くと、「当たり前でしょ! 皆さん、自分の妻を愛しているのよ」だって。彼女たちの体型を見ていると、とてもそうは思えないけど、口が裂けてもそんなこといえない。
仕方ない、ゴルフのドライバーを買い替えるためにコツコツ貯めたへそくりだけど、新しいドライバーは諦めよう。
渋々、サインをする僕を見て、「やっぱり奥様のことを愛してるのね」と声を揃える主婦たち。そうじゃなくて、怖いだけなんだよ!
※週刊ポスト2011年4月1日号