阪神淡路大震災後、企業が災害を受けても人々の安全を確保し、重要な業務を継続することで速やかな復旧活動を可能にすることを目的として、2005年8月に内閣府から発表された「事業継続ガイドライン」がある。
企業はこのガイドラインに基づいて、安否確認のフローや非常時の対応について事前に文書をまとめていたり、非常用備蓄などの準備をしていたケースが多い。
地震発生後に、オフィススペースに運び込まれた水や食料品などの備蓄用品を見て、少しだけ安心感を覚えた人もいたことだろう。
ただこの「ガイドライン」自体は“会社に残って業務を継続する”ことを前提としたものであり、都心部で大量に発生したような“帰宅難民”への対応はやや弱い。
人と人の繋がりの温かさを感じさせる多くのエピソードを生んだできごとではあったが、実際に経験した人にとっても、そうではなかった人でも“何らかの備えを”と考えさせられたのではないだろうか。
そんな中でオフィス用品を取り扱っている、コクヨとキングジムからそれぞれ出ている「帰宅支援」商品は、コンパクトで実用的だろう。
コクヨ
■非常用品セット<防災の達人>(帰宅支援Bタイプ) DRK-SK2D
セット内容:防災虎の巻、ホイッスル、マスク、サブバッグ、伝言ラベル、救急用品、軍手、アルミブランケット、多目的ナイフ、レインコート、靴擦れ防止シート、ウェットティッシュ、ビニール袋、小型ラジオ、小型LEDライト、単3形アルカリ乾電池4本、単4形アルカリ乾電池4本
外寸法 W×D×H : 245×125×200mm
こちらは「帰宅支援」でも移動に関する配慮が高く、水や非常食などはないが、実際に長距離の帰宅経験をした人なら小型ラジオや小型LEDライトといった装備に、惹かれるのではないだろうか。
キングジム
■帰宅支援キット BBK-001
セット内容:常備用保存水(500mL)2本、セーフティ・ライト1本、ウィルス不活性マスク1枚、非常用簡易トイレ(便袋)1枚、滑り止め付き軍手1双、エマージェンシーブランケット1枚、プレーンクッキー1袋(2本入)、コインティッシュ1袋(4個入)、ポケットティッシュ2個、ナップサック1枚
質量/約1,780g 品質保持期間/4年
この商品はA4のファイルボックスになっており、オフィスキャビネットでの保管が可能な省スペースタイプ。少量ではあるが、飲料水やクッキーといった非常食も装備されているので、1晩程度を乗り切る装備としては充分だろう。
これらは法人向けの商材だがAmazonなど、個人でも購入できるECサイトでも取り扱っているので「個人的に買っておきたい」という人も購入可能。