喜寿を迎えてもなお、評論家・コメンテーターとして活躍する金美齢さん(77)に「上手な年齢の重ね方」を聞いた。
長年の日本語学校の経営に加えて、『美齢塾』の運営でも多忙な金さん。美齢塾は20~40代限定で、一緒に食事をしたりしながら、国について、いかに生きるかということについて語り合う場だ。
私は若い人たちを、『一緒にごはん食べましょう』としょっちゅうナンパして歩いているんです(笑い)。これは、ひとりになったものの身軽さゆえに可能なことね。つれあいと死に別れて悲しい、孤独だと沈むんじゃなくて、身軽に、ポジティブに、まるごと自分の時間になったと考えればいいのよ。
先週末も金曜日は27才の男性と、土曜日は33才の女性と朝食をご一緒しました。そこで、いつかニューヨークに一緒にオペラを見に行く約束をしたんです。半世紀も年の離れた者同士が対等に話せるなんて、素敵でしょう。
私は、少しでも余裕があるなら、年寄りは若い人にどんどんご馳走したらいいと思っています。そして、いろんなことをアドバイスしてあげる。そうすれば、無駄に年をとっていない証が得られます。それも老いじたくのひとつだと思いますよ」
※女性セブン2011年3月31日・4月7日号