東北関東大震災の悲劇は海外でも詳細に報じられている。原発事故に対する危機感も少なくないが、各国の報道に共通しているのは、危機に際しても礼節を失わない日本人の精神力への称賛だ。
中国中央電視台(CCTV)は地震関連のニュースを24時間態勢で報道。<秩序があって混乱はまったく見当たらない>としたうえで、<徹夜して救援活動を行った>と対策指揮にあたる菅首相の姿を伝えた。日頃の“反日姿勢”は影をひそめ、日本の社会や首相を称える姿勢が目立っている。
気になる中国人の反応だが、地震発生直後にはネット上に「天罰だ」「祝賀したいなあ」といった書き込みがあった。しかしすぐに「中国人の恥だ」との批判が殺到し、「日本の地震を喜ぶなかれ」という声が主流に。
中国版ツイッター「微博」は、ビル内に足止めされた日本人の様子を紹介。通行の妨げにならないよう階段の両脇に座る写真が掲載され、「(マナーのよさは)教育の結果。国内総生産の規模だけで得られるものではない」とのコメントがついた。この“つぶやき”は7万回以上転載され、「中国は50年後でも実現できない」「とても感動的」「人類で最高の先進性がある」と反響が広まった。
※女性セブン2011年3月31日・4月7日号