未曾有の大災害に自衛隊や東京消防庁など、日本各地の警察の精鋭部隊が現地に集結している。
福島第一原発周辺では、高濃度の放射線物質が復旧作業を阻んでいたが、放射線対策の施された特殊車両・74式戦車が瓦礫を取り除く。また、福島第一原発3号機の燃料プールに給水するために58メートルの高さから放水した屈折放水塔車。その他にも、放射線物質を除去する除染車や化学防護車など、普段目にすることのあまりない特殊車両が駆けつけた。
軍事ジャーナリストの神浦元彰氏は、「本来は山火事に使用していた消防車や米軍偵察機も出動しています。活躍したドイツの特殊車両の存在も政府は知らなかったのではないか」という。
50万人ともいわれる被災者を今日も救い続ける特殊車両の一例を、写真とともに紹介しよう。
■化学物質や放射性物質を除染する【除染車】
73式大型トラックに2500リットルの水槽と加温装置を搭載した車両。陸上自衛隊の化学科と航空自衛隊に配備されており化学兵器や細菌兵器の攻撃を受けた人や車両、場所を除染する。今回の放射性物質に対する除染作業で、水槽の中には、水を配備。