東北関東大震災で注目された地震保険。保険金を支払う主体である損保各社は地震直後から調査員を被災地に派遣し、被害状況の調査を開始。日本損害保険協会でも、契約した損保会社が不明の場合に、確認できる窓口を開設した。
地震保険加入率は、阪神大震災当時の7%から2009年度末には23%に上昇していることなどから、地震保険の保険金の支払い総額は1兆円規模になると損保協会は予測しているが、政府と損保が積み立てている地震再保険特別会計の2兆3000億円から出るため問題はないという。
しかしながら、今回被災した人も約7割以上の人が地震保険に入っていない模様で、彼らにそのお金が渡ることはない。
阪神大震災では、地震から8時間後に発生した火災の延焼で燃えた家が、「原因は地震にない」として火災保険の適用を求めて訴えを起こしたが、最高裁で逆転敗訴している。
家を失った人たちが再出発をするには十全とはいえず、支援策が求められる。
※週刊ポスト2011年4月8日号