東京消防庁ハイパーレスキュー隊・高山幸夫総括隊長(54)は、いまなお危険な状況が続く福島第一原発3号機へ出動し、一躍“日本の救世主”となった。
3月17日夜、菅直人首相は石原慎太郎都知事に対して、東京消防庁の派遣を要請。これによって高山さんも出動を命じられた。その日のことを妻の啓子さん(54)はこう語る。
「3月17日23時25分に主人から<福島に派遣される。心配するな>というメールが来ました。正直、放射線ってチェルノブイリとかのイメージがあるので、やはり不安な思いがありました……。でも、先ほどもいったとおり、主人が心配するなといっているので、私は“大丈夫”って思うしかないので、<わかりました>と返信しました」
啓子さんは、このしらせをグラビアアイドルの次女・智恵美さん(19)にはあえて伝えなかったという。
「このとき、智恵美は映画のロケに出かけていて、私は長女とふたりきりでした。智恵美はデリケートな子なので、心配させて撮影に支障をきたしてはいけないと思い、連絡はしませんでした。長女は知らせを聞いて、すごい心配していたので、『お父さんが大丈夫っていってるんだから安心しなさい。ちゃんとお務めを果たしてくるから』といい聞かせていましたけど、結局はその言葉を自分にいい聞かせていたのかもしれませんね。
それから少し休んでおこうと思ったんですが…万が一に備えてパジャマなどに着替えず、服を着たまま、携帯を握って、固定電話もすぐに取れるところに置いて、毛布にくるまって横になりました。でも、結局朝までほとんど眠ることはできませんでした」
※女性セブン2011年4月14日号