東日本大震災から約1か月、不思議な現象が各地で起きている。
「これまで、どちらかといえば結婚に興味がなかった彼女から、“こんな時だからこそ、大事な人と一緒にいたい、家族になりたいって気持ちが強くなった。あなたはどう?”と詰め寄られたんです。嫌ともいえず、向こうの両親に挨拶に行くことになり、気圧されて、トントン拍子で婚約してしまいました」(31歳・会社員)
事実、宝飾業界では婚約指輪が売れているらしい。
ある関西のジュエリー店経営者がいう。
「やっぱりこのご時世、店全体の売り上げは落ちています。前年比だと60~70%とサンザンです。でも婚約指輪や結婚指輪だけは話が別。高いものより安いものの方がよく出ているので売り上げ的にはあまり変わりませんが、売れる数だけなら前年よりかなり多いですね。実は16年前、阪神大震災の後もブライダル関連の商品がよく売れたんです」
どうやら震災を機に、特定の男性と交際したい、愛を確認したいと積極的になる女性が急増しているようなのだ。
結婚紹介所の最大手「オーネット」には、入会希望者が殺到している。
「震災後はマスコミ媒体での広告を自粛していたのですが、それにもかかわらず、女性からの資料請求は増えているんです。震災後、会員の男女比率で、女性が5%アップしたほどです。また、会員の方の中では成婚して退会される方が増えました」(広報担当)
※週刊ポスト2011年4月22日号