最近、都内のショッピングセンターに“頭皮ケアコーナー”が続々と出現している。恵比寿の駅ビル『アトレ』では、キッチンコーナーの隣にカラフルな頭皮ケアグッズがずらり。『渋谷ロフト』では、ヘルス&リラックス用品売り場に「ヘッドスパ」コーナーが設けられた。
「ここ1年ぐらいで注目がグンと高まり、商品数も種類も増えてきました。昨年、IKKOさんが情報番組で頭皮ケアグッズを取り上げた影響もありますね」(渋谷ロフト販売課・田中寛子さん)
売り場には熊手のようなくし、イガグリのようなボールなど、ちょっと変わった形のグッズが並ぶ。それが見るからに気持ちよさそうで…。
「育毛のためというより、リラクセーションアイテムとして買われるかたが多いですね。肩コリや目の疲れがやわらぐようで。男性客の関心も高いですよ」(田中さん) 実は本誌40代記者は20年前から、頭皮のコリとつきあっている。自慢じゃないが、頭皮のコリが目の疲れや首のハリに直結することも知っていた。
「なぜ、みんなは頭がこらないの?」と不思議に思ってきた。君島十和子さんら多くの美容セレブが通うことで知られる『サロン・ド・リジュー』で、10年以上、女性の頭皮をケアしてきた代表の永本玲英子さんは、最近、頭皮がカチカチに硬い女性が増えているという。 「ストレスとの関係があると思います。女性はストレスとホルモンと頭皮の関係が密接ですから。ストレスがたまるとホルモンバランスが崩れて、血流が悪くなり、頭皮もこりやすくなるんですよ」
永本さんは、頭部には無数の毛細血管が通って、中国医学のツボと経絡が集中していることに、かねてから注目してきた。たとえば頭のてっぺんの百会は胆のうにつながり、刺激すると体の代謝がアップする。耳の周りには目や肩のツボが多い。
「頭皮をほぐすと体全体の血流がよくなるのです。当店では開業当初から、頭皮ケアのメニューがとても人気です。頭皮への刺激は、体の隅々にまで良い影響を与えて、眼精疲労や脳疲労にも効果的なんですよ。いまはパソコンなどの普及で、眼精疲労のかたも多いですからね」(永本さん)
頭皮にうるおいを与える商品も登場している。
サロン・ド・リジュー『H&Aスカルプローション』 オリジナルブランドH&Aの頭皮マッサージ用ローション。細胞生理学の研究者、森田詠子先生との共同開発で頭皮の保湿と美白、菌コントロールに効果的。100ml 5250円。
※女性セブン2011年4月21日号