東日本大震災後は官邸と公邸を行ったり来たりだった枝野幸男官房長官(46)。妻の和子さん(42)と子供が暮らす議員宿舎に帰宅できたのは、震災から約2週間後の3月下旬のことだった。
「1時間くらいのほんの少しの滞在だったそうだね。和子さんが餃子を作ったっていってたよ」(父親の忠正さん)
それは、枝野氏が幼いときから、母親が作ってきた餃子。たっぷりのたまねぎ、キャベツのみじん切りに豚の挽き肉、にんにく、しょうがのすりおろしを一緒に混ぜ、20分くらい寝かせて、皮に包んで焼いたもの。和子さんがその味を受け継いで、枝野家ではよく食卓にのぼるメニューだ。
過酷な日々が続く枝野氏にとって、束の間の休息のとき食べたその味は、また格別のものだっただろう。
※女性セブン2011年4月28日号